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ご無沙汰しております 盲ですよ

気がついたら一月以上更新していませんでした^^; 申し訳ない

更新はサボってましたが 絵を描くことまではサボってませんよ~
と、いってもいものところHDの肥やしにしかなって無いですが・・・・

とりあえず 以降は落書きシリーズの続きですよ



「地下には大海が埋まってるとは上手いこと言ったもんだ! こいつは最高のラピスラズリだよ!」

脂ぎった顔の店主は深い瑠璃色の大玉を掲げて、飴玉をもらった子供のようにはしゃいで言った。


渓流の町・ネネはもともとは生糸の生産以外にこれといって産業もない寂れた町であったという。
それが『ネベドの禿山の大婆』と呼ばれる火竜のきまぐれのために、いまや各地から新鋭の芸術家たちが集まる異様な活気が静かに煮えたぎる街となっている。

 私がいまいる油彩の油の匂いが濃くたちこめるこの画材店もそんな街の一角を彩る建造物の一つだ。


「はしゃぐのは良いがぁ もう少しばかし色をつけてくれやしねぇかな?こいつはこのまま宝飾品にしちまってもいいようなシロモンだぜぇ?」
アハト=コールタールは報酬の書留の束をめくりながら、オーク族特有の扁平した大きな鼻を鳴らして店主に不満を漏らした。

「オイオイ アンタわかっちゃいないなぁ。 この石の青はなぁ 砕いて絵の具した上で一流の画家が絵にしたときが一番映える青なんだよ! ワタシに言わせりゃそのまま宝石にしておくほうが勿体無いね!
それとも何だね ワタシが絵の具を売っている画家たちの腕に不満でもあるというのかい!」

「あーあー わかったわかった。あんたが目にかなった画家にしか絵の具を売らないのはよ~く知ってるし、あんたの鑑定眼にそうとう自信を持っているのもよく存じている。
 だが、俺はそんなことをいいたかったわけじゃあねぇ。 俺たちが半月もほとんど寝ないでこれを地下からもって来たことを汲んでほしいんだよ。あんだけ急ぎの依頼じゃ俺たち以外じゃどこも受け無かったろうからなぁ。」

「そ、そのことに関しては ワタシとしても感謝している・・・なにぶんこんな事態になったのは不可抗力なわけでして・・・」
 痛いところを突かれた店主はこんどは叱られた子供のように背中をまるめ、ボツボツと事の経緯を話し始めた。

 私は口だけ動かして『この業突く張り』とアハトに言ってやった。アハトはそれにウィンクで返し、いじめっ子のような笑顔を私に見せた。


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「し~かし、遅ぇなぁあの二人は? 鉄面皮はほんとにこの噴水の場所わかってるのか?」
「あいつとはこの街に何回も来た事があるから、わからないはずは無いはずだけど、こんなに噴水は豪華じゃなかったから・・・」

私とアハトは新しい馬を調達するために別れた鉄面皮とグロリア=コールタールを真新しい噴水の前で待っていた。

けだるい午後の陽のなか、周りには噴水に施された見事な彫刻をスケッチするために集まった画家たちが黙々と絵を描くことにいそしんでいる。


「決闘!決闘よ! 向こうで魔術師の決闘が始まったわ!!」
噴水の音と木炭がキャンパスを擦る音が支配する空間は甲高い女性の声で簡単に崩壊した。

声のほうを見ると、盛んに声を上げている女性の向こうで確かに人だかりができている。

「ああぁ、方角からするとあれをみてるんじゃないか?」
「あの二人ならありえそうね・・・・」
私たちは顔を見合わせると一つため息をついた。



人だかりは近寄るとかなりの人数が集まっていて、ざっと50人強といったところだろうか、二人を探すのには少し骨が折れそうだ。ざわざわと呻く人々の輪の中心に一組男女が対峙していた。

決闘


「おいおいおい・・・こんなに野次馬があつまってきたのにまだ続ける気? 君正気かい?君の大雑把な魔法だと巻き込んじゃうんじゃない?」
「シャラップ!!お前が黙って倒されれば今にも終わることよ!!」
「・・・こりゃ質の悪いのにからまれたみたいだね~」
そういって青いローブの男はヘラヘラとせせら笑った。男の言うとおり刺青の女性のほうは見るからに冷静さを失っているようで、男の言葉でみるみる顔を紅潮させた。

「おいリィズ、少しまずいんじゃねぇか?」
アハトが私の耳元でつぶやいた。アハトの視線の先を見ると何箇所も地面が大きく抉れ、焼き焦げた土が四散して、人の千切れた手足を連想させるような黒い土の塊が転がっていた。
「あれ、たぶん“火球”の魔法の痕みたい、しかも結構な威力の。」
「話を聞いてるとあっちのお嬢ちゃんのほうの魔法だろうな。だとするとあのままプッツンさせるのはまずいな・・・」アハトは耳をピクピク動かしながら眉間に皺を刻んだ。
そういってる間にも刺青の女のほうは目の前の仇の命を奪うべく魔法の詠唱を始めた。

「・・・そうでもないかも。」 

私はアハトに呟いた。

バチィッイインッッ!!!!

その呟きとほぼ同時に目もくらむ閃光が人々の輪を貫いた!!刺青の女の魔法が炸裂したのだ!
すさまじい音響と閃光は人の目では認識できないほど一瞬のできごとであったが、人々の耳と目を麻痺させるのには十分だった。

騒然とする人々の輪の中心で刺青の女は吼えた。
「Hey!! これならお前だけをピンポイントで狙える!避けようも無い!!」

男が立っていた場所には今もモクモクと真っ黒い土煙があがり、女の放った稲妻の魔法の威力を物語っている。

騒然となっていた野次馬たちはことが決着したことを見てとったのか、徐々に刺青の女の凄惨だが鮮やかな勝利を称える声が上がり始めていた。

そのとき。


「すごい すごいね。まさかこんなえげつないのも使えるなんて思っていなかったよ。」

野次馬たちはいっせいに賞賛を喉の奥へ押し戻した。

男だ。

青いローブの男が黒い土煙から何事もなかったように現れたのだ。

刺青の女のほうの反応も野次馬たちと大差なく、信じられないといった顔で男の顔をただ見つめていた。

「け~ど、やりすぎたね。これじゃあ僕は君を放って置くわけにいかなくなっちゃったね~。」

目深に被った帽子のせいでほとんど見えない男の顔でも、はっきりとわかる笑みを見せた。しかし、その笑みは覗いた者の心を芯から凍りつかせるような歪みのうように見えた。


金切り声が上がる。

刺青の女は膝から崩れた。
「いたぁああい!いたい!! カラダガァアッ!!」

状況が理解できない野次馬たちは不安げに男女を見つめている。
そうこうしている間にも刺青の女は体を丸めうずくまる。

いや!それだけではない!見る間に女はズルズル縮んで、彼女の着ている服の中へと消えて行ってしまった。

どんどん変わる状況を人々は惚けたように見つめているだけだった。

そのとき「あっ」という言葉が野次馬の中から発せられた。
主を失い、地面に力無く打ち捨てられた女の服の中からモゾモゾと這い出る物があるのだ。
人々の輪の注目はいっせいにその這い出る物に向く。
それは・・・

決着

猫だった。

静かではあるが確かな混乱が人々の輪を巡る。息を呑み不気味な静けさを保っていた野次馬たちはザワザワとあわ立ちはじめた。

「あれ、おかしいな?最後の手ごたえが無かったな~?」
しかし、その中でも青いローブの男は周りの様子などお構いなしといった感じで最初からの調子を崩していなかった。

「あぁ~あ 頭の中まで猫になっちゃったほうが楽だったのにね?可哀そうに。さてと・・・」

そういって男はまた薄笑いを浮かべながら猫に話しかけて、ツカツカとその猫の方へと歩き始めた。

その軽い口調とは裏腹に、男の手にはいつ抜いたのか小太刀が握られていて、

そして・・・・






《次回へ続く》
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コメント

いつも楽しませてもらってます!
続きが気になりますね・・・
個人的にはBADエンドがいいなあ

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