上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
どうしよう 『ベルセルク』が紙芝居です どうしよう

どうしよう 『オレら連邦愚連隊』が真面目な漫画になってる どうしよう



前置きはこれくらいで ↓から先週の続きです。

追記
誤字脱字を修正しました。(5月15日)


「この鉄面皮!!! また余計なことに頭突っ込んだね!!」
鏡のような湖面を荒らす突風は、何の前触れも無く起こった。
「あんたまたやってくれたね!」


その異様な光景に見たものは皆凍りついた。二人の男を除いては。

「なにのつもりだ リィズ?」
 鉄面皮とあだ名されるだけあって、この状況にあって大男のほうは全く動揺したそぶりは見えなかった。

「それはこっちの台詞! 誰のせいでこんな『強盗まがい』のことしてると思ってるの!」
『リィズ』と呼ばれた黒髪の女は、眼鏡の奥の神経質そうな目をさらに吊り上げてこたえた。

「どういうことか、僕にも説明してもらえるかな?眼鏡の彼女、あんたの仲間みたいだけど、
"関係ない”女性まで巻き込んでなにがしたいの? フフッ それとも彼女も正気じゃないのかな?」

「“関係ない”?」 黒髪の女は眉をひそめた。
「この女に野次馬を集めさせて、決闘相手の広範囲を破壊する魔術を封じたうえで、“関係のない”野次馬を自分の『隠れ蓑』にしたてあげた男がよくいうわね!!」

 その女の訴えを聞いた野次馬たちのなかから「あっ!」、という声がところどころであがった。どうやら野次馬たちも首に刃を当てられた女のほうにそういう心あたりがあったようだった。

「ついでに!あんたが鉄面皮に腕をつかませたと『思わせてる』姿が、幻術だってこともとっくにお見通しだからね!!」

 ブンッッ!!! 鋭い風きり音とともになにかが閃いた。

 女の言葉が終わる前に、大男の大鉈がローブの男を一閃したのだ。

 しかし、あたしの雷撃を浴びたときと同じようにローブの男は何事も無かったようにそこに立っていた。

「なるほど、こういう仕掛けか・・・」 大男は抜いた大鉈を正眼に構えた。

「ハハハハ! 僕の幻術を見破るなんてね!」 
 野次馬の中からあの男の憎たらしい笑い声があがる。野次馬たちの輪の一角が左右に割れ、そこからローブの男が現れる。突然あらわれたローブの男に、周りの野次馬たちは目を白黒させている。

「・・・ミ、ミラー・・・」
 あの男の仲間らしい女が、やっと押し出すような小さな声で呟いた。なぜかよりいっそう狼狽しているように見えた。

「小細工をするわりには、随分あっさり姿を晒したわね・・・」
 黒髪の女も油断無く女の腕を押さえる手に力を込める。
「僕はこれ以上同業者に嫌われるのはごめんこうむりたいんでね。これでも平和主義者なんだよ。」

「私も同感よ。」

「少なくてもそっちの男より融通は利きそうだね。遅くなったけど僕の名は“ヴァイオレット・ミラー。”
よろしければあなたの名前を改めてお聞きしたいのだけど?」

「リィズよ。それで、ミラーさん?できれば私もその馬鹿とちがってこれ以上こじれるのはゴメンよ。
 何も言わず手を引いてくれれば貴方の仲間を傷つけずに返すわ。」

「仲間? フフフッ。」男はさも可笑しいというように嘲笑する。リィズに捕縛された女の顔がいっそう青くなった。
 リィズと名乗った女の顔も曇る。

「わかったよ リィズ。条件を飲もう。」しかし、ミラーの答えは全面的な肯定だった。





「リィズ、あいつが幻術を使ってるのはその“魔力感知”の眼鏡でわかるとして、よくあの女があいつの仲間だと気がついたな?」

 ミラーたちを遠くに見送りながら、大男はリィズにといた。
「鉄面皮にしては珍しく細かいこと気にするのね。ただの町娘が胸元にこんな強い魔力の武器を忍ばせてれば、誰だって怪しむでしょ?」
と、言ってリィズはどこから取り出したのか飾り気のないナイフを見せて答えた。

「・・・なにが『強盗まがい』だ。」



-----------------------------------------




「そう “シュマ” もう話しておきたいことは残ってないね。」

「いまはもうありません。」

 マダラに“シュマ”と呼ばれた猫は、流暢な人語で答えた。


 ランタンの灯が揺れる酒場のなか、私たちは大きな丸テーブルの上にチョコンと座る猫を囲んで座って彼女の話を聞いている。
 本来の酒場は人でごった返している時間であるが、この酒場は先日、酔っ払いどもの乱闘騒ぎがあったせいで壊れた店内を修復するため、酒場に併設された宿を利用している私たち以外は、壁のフレスコ画を描きなおしている皺の深い老人と宿の店主しかいない。私たちも全員ではなく、99とゴリアテを寝かせつけるためにグロリアが寝所にいって席を外している。
 もともとかなりの人数が入れる店であるが、今は私たちの囲むテーブルを除いてランタンの灯が落とされていて、かぼそいランタンの灯を飲み込むおおきな闇が店内でとぐろを巻いている。

 鉄面皮が勝手に絡んでいったという事情がある以上、そのまま放置するわけにもいかず私たちはこのシュマと名乗る刺青の魔術師、いや元魔術師の猫を宿まで保護し、彼女の話を聞いてこれからの処遇を決めることにした。
 もちろん、猫のままでは話す事はできない。しかし、ドルイドの秘術のなかには長くない時間ではあるが、動物が人語をはなせるようにすることできるものがあったおかげで事なきを得た。

 
 彼女の夫が何者かに暗殺されたこと、彼女の親友が何者かに拉致されたこと、その親友がこの町に連れてこられてきたらしいこと・・・・

 そして、その一連の事件に『ヴァイオレット・ミラー』を名乗るあの男とその一味が関わっているらしいこと・・・
 
 なににせよ私たち二人に命を救われたということもあり、また彼女が表裏のない性格であるらしいこともあって、彼女は身の上を偽り無く話してくれたと思われる。
 多少短絡的な行動が耳についたが、周りは最愛の人間を殺されたと聞くと、同情の余地を挟まるを得ない空気になっていた。

「なぁあ マダラよ? お前さんならこの嬢ちゃんを元に戻せるんじゃないかぁ?」
 アハトはいかにも見てられないという風にマダラに話を振った。
「出来るなら最初からやってあげているさ。ただ気にかかるところがあってね。」
 そういってマダラはシュマの大きな瞳をいぶかしむように覗き込む。

「シュマ もしかしてお前、人間だったときの自分の姿を思い出せないんじゃないかい?」

「Huh! それは・・・その」シュマは大きな瞳孔をさらに大きく開いて動揺しているようだった。

「・・・やはりな。シュマ それはお前の“魂”から歪められた証拠だよ。」
 と、いってマダラは頭を振った。「我には手におえない。」

 シュマの、ただでさえなで肩な猫の肩がさらになだらかになった。

 沈黙が訪れる。フレスコ画を描く筆の音と店主が酒瓶をならべる音が私たちの間を通って抜ける。


「・・・・・もしかして、あんたたち。この娘をもとに戻せる方法を探そう、とか言い出すんじゃないでしょうね!?」
 私が堪らず声をあげると、シュマと鉄面皮以外3人の非難の視線が私に突き刺さった。

「Why!!流石にリィズ姐さんでも情けないじゃねぇんじゃない!?」
「ティムの言うとおりだぁ!さすがにそいつぁあ情けねぇな!」
 マダラは何も言わなかったが同じ意見のようだった。

「なに言ってんのよ!首突っ込んだとはいえ、もともとこれっっぽっちも関係ないことよ!
 それに流れ者の私たちができることなんてたかが知れてるでしょ。」

「カァーッ!見損なったぜリィズよぉ!おめぇさんがそこまでちっちぇ人間だと思っちゃいなかった!
 鬼だね!い~やっ 地獄の青鬼さんも真っ青な情け無しだねぇ!」

「わ、私もそこまで鬼じゃないわよ!でも、私たちがやるのは効率が悪いのは確かよ!
 それよりここ辺りの情報が集まるようなところを探して紹介して、そこに預けてあげたら?
 そっちのほうが彼女のためよ!」

「じゃあその情報とやらを集めてる間、このお嬢ちゃんを誰が守ってやるんでい?」

「そんなの知らないわよ!そ・・」
「「「リィズの言うとおりだ!!」」」

 沈黙を守っていた鉄面皮が突然話に割って入ってきた。しかも大声で。奥のほうでフレスコ画家の爺さんが脚立からずっこける音が響いた。

「!?!・・・・珍しいわね。あんたがこっちに賛成するとは思わなかった。」

「『ネベド窟の火竜』・・・おふくろに預けよう。」

 その名前が出てきたとき、私は店内の暗闇にまっさかさまに落っこちていくような気がした。

「Good Idea!!たしかにあそこなら両方の条件に合う!」
「たぁしかにいい考えだが、いいのかお前ぇさんら?家出同然だったんだろ?」

 家出どころではない!私たちがあそこを出る際、結構な量の財宝を軍資金としてくすねてきたのだ。

「問題ない。もう8年も前のはなしだ。」
「問題ないわけないでしょ!時間のもんだっ あ!? 」
 鉄面皮は突然立ち上がり、私の話を途中でさえぎって肩を掴むと

(ジジル姉さんが帰ってきていると街で聞いた。間違いなく味方になってくれる。)

 と、耳打ちした。

(そ、それでも・・・鉄面皮、あんた八つ裂きにされかねないよ。)

「「「大丈夫だ!そのときはお前も一緒だ!!」」」

 今度は耳打ちではなく大声だった!目の中で火花が飛んだ。

 遠くで絵描きの爺さんが脚立ごと倒れる音が聞こえた・・・・気がした。



-----------------------------------------

「・・・・やられた。」

気がついた時には朝だった。しかも寝床ではなく馬車の上だ。
 どうやらここに運ばれるまではベッドの上だったらしく、体のどこかが痛いとかはなく、疲れもしっかり取れている。
 もっとも鉄面皮に『あれ』をやられたときは不思議と普段よりよく眠れるので、頭にくるがいつもより調子がいいくらいだ。

 周りの様子を確認しようと起き上がったときに気づいたが、私は自分の鎧を着せられていた。
 これから向かうことに決まったであろう山岳地帯は山賊も出るし、その他に襲いくるような獣も多数いるので当然だ。
 結局『ネベド窟』行くことに決まったことを悟った私は一つため息をついた。
 
 馬車の中には仲間の姿をみつけることはできなかった。しかし既に荷物は積み込まれている。外に出るとちょうど朝げの時間らしく、まわりの家々から何かを焼くいいにおいが鼻をくすぐる。

「あ、先生  おはようございます。」
「ぐぅ おはよう ゴリアテ。 ・・・・卑怯だ」

 私の番をしていたのはゴリアテだった。私の朝一番のヒステリーを空振りに終わらせるのには、このコールタール夫妻の養子がもっとも適任だ。

「ゴリアテ、ほかの仲間は?」

「新しい馬を受け取りにいったよ。あと、99が一緒に待っていたんだけど・・・」

「99がどうしたの?」 私は膝を折りゴリアテの目線にまで視線をおとした。

「99と一緒に先生が起きるのを待っていたんだけど、少し前からいなくなっちゃって・・・」

 一瞬あのローブの男が頭をよぎりドキリとしたが、思い当たる節があってその不安はすぐに霧散した。

「・・・たぶん、いつも私たちと組み手するところに行ったんじゃないかな?
 あの子、時間には正確だから、今日も組み手をすると思って先に行ってるのよ。」

「あ・・・前にもそんなことがあったね!」

「じゃあ、先生と一緒に探しに行こうか。」



 しかして、99はそこにいた。いつも組み手をする広場はメインストリートから大分はずれた所に位置する空き家と火事で焼けたらしい廃屋の間にある。
 
 ゴリアテは99の姿を見つけると彼女の名前を一声挙げると走りよっていった。
「99!ダメじゃないか~ 一人で勝手にどこかいったら~」

「ウ~~~~~」 99はゴリアテに注意されると、不満を示すようにうなった。

「99は悪いことしたんじゃないよね。みんなが来なかっただけなんだよね?」
 我ながら、あまいと思いつつ99に語りかけながら彼女に歩み寄った。

「ウ~~~~~~~~~」 しかし、99はそれでも不満の声をあげた。

「99?」
 そのときはじめてきづいたが、どうやら99は広場の何かを見つめているようなのだ。
 その視線の先にあったのものを見て私は思わず腰の愛剣に手を掛けた。

 人影だ。

 何者かが広場の奥のほうで影に溶け込むように膝をついて静かに佇んでいるのだ。

(私に気配を感じさせない奴・・・・何者だ)

 冷汗が頬を伝わる。ゴリアテも私がいつもは見せない顔つきになったせいか不安げに私の顔を窺っている。

 
 しかし、その緊張の糸はすぐにホツリと切れた。

「・・・・石像か。」
 そう、それは石像だった。もともと気配などするはずもないのだ。
 ここは芸術家たちが集まる街。3日も滞在していないが、その間にもいくつかの作品が街に新しく設置されるのを見てきた。
 この石像もその一つであろう。99はいつもの場所に見慣れないものがあるのに不満を持っているのかもしれない。
 石像はかなり精巧な裸婦像であるようだが、なぜか壁のほうを向いていて私たちには背中しか見せていない。

「こんな良い出来なのになんで何で壁のほう向いてるのかな?」
 ゴリアテは怪訝そうに呟いた。
「顔が失敗してるのかもしれないわね。」

「先生 正面見てきていい?」

「ダメ 女の人の裸は、お母さんの以外は大人になるまでおあずけ。」

 そういったものの、私の興味も石像の顔に移っていた。
 私は引き寄せられるように石像の正面にまわり、ゴリアテにしたようにかがんで少し伏せた石像の顔を覗き込んだ。
 
 

 その顔を見たとき、私は心臓を握り潰されて全身の血が抜けたきったような寒気と衝撃が走った。

 その石像の、その顔は・・・・

新しい石像?



つづく




アホみたいに長くなったよ~

ここまで読んでくれた方(いるかどうかわかりませんが)、ありがとうございました。
よろしければ、感想よろしくおねがいします

それでは~ノシ

スポンサーサイト
 

<< ゴールデンウーメン 略してGW | Home | まぁね。 >>

コメント

コメントの投稿

URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。